天空の里 人口29人、かかし200人

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あっちもこっちも、かかしだらけ

ここは徳島県三好市名頃地区

JR四国・土讃線「大歩危」駅からバスで70分。
終点です。

曲がりくねった、対向車があればどちらかがスペースのある所まで
バックせざるを得ない道を、行く行く。

こんな山奥にどうして人が住み着くのかと考えたりしているうちに、
やっと着きました。

三好市東祖谷菅生
徳島県の山合い、東祖谷のもっとも奥にある集落、名頃地区。
かつて、良い材木を求めて山を切り開き、
木工細工などを生業とした「木地師」と呼ばれる人たちが開いた里と
言われています。

そこでみられる不思議な光景は?

「大歩危」駅で迎えてくれた人形(かかし)を見ていたので、
「こういうのがあるんだな}とは思っていまいた。

バスを降りると・・・、大層な歓迎ぶり。

それも普段着の、飾らぬ年寄りばかり。
いえ、子供もいました。
おばあちゃんが抱っこしているんですね。

でも、実際の生きてる人間や甲高い子供の声は一切せず、
無言の人形(かかし)ばかり。

なぜ、この里にかかしが?

始まりは1人の女性の手作りから。
女性の名は、綾野月美さん。

大阪から故郷のこの地に帰った直後から、
カラスの被害から畑をまもるために作ったのが第1号だったとか。

すると近所の人がそのかかしに挨拶をしているのが
目撃されたんですね。
それほどに綾野さんのかかしはリアリティに富んでいたのです。

かかしと言うより「人形」です

以来、色んなかかしを作り続け、ついに2018年3月には
200体にもなりました。

人形と言うと、床の間や飾り棚で澄ましこんでいる人形を
連想しがちですが、綾野さんのかかし(人形)は、生活者そのもの。

まるで生きている人物のよう。

腰をかがめて畑仕事をする老婆、縁側で団欒する村人たち。
「えっ、これが人形?」と見直したりするほど。

(ただいま会議中)

現に私も本物と間違えましたね。
畳に寝そべって昼寝をする野良仕事着のおばあさんの足を
うっかり引っかけそうになって「すみません」と言ってしまったほどです。

かかしを通じて山里の風習や生活が再現された貴重な「遺産」だと
感じました。

かかしの里には課題もあります

最寄りの駅からつづら折りの道をバスで70分も入った山里です。

学校が閉鎖になったり、若い人の流出が激しいと聞きました。
残るのは老人所帯

バスガイドを務めてくださった初老の地元男性から発せられた
言葉を借りるなら、
「これだけ有名になって観光客が訪れても地元にはお金が落ちない」
ということでした。

かかしの衣装は、私たちが着るものと同じです。
炎天下のかかしの衣装は、風雨にさらされて劣化しています。

でも、買い替える費用の捻出ができないんだとか。

公開している展示会場には空調がなされていて、
トイレも立派でした。

でも、地元にはそれを補填するだけの収入がないのです。
ガイドさんによれば「お金を得るシステムになっていない」とか。

なんともやりきれない気持ちになりました。

「すばらしい」「きれいだ」だけではすませられないのでは、と。

今、私たちにできることは、地元の農作物や特産品をしっかり買ってあげる

事なのかと。(でも、その仕組みがまだできてないようです)

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